パースで「Sue Lewisのチョコレート」と言ったら、「あんなに美味しいチョコレートはない!…高いけど」という答えが返ってくる。
その名高いショコラティエの店は、わたしのお気に入りのレストランPetitionが入っているState Buildingの表の地下。ビル自体は重厚で歴史的な建物だけど、小さくて目立たないし、表に何も飾りのない看板がそっけなく置いてあるだけなので、気をつけていないと通り過ぎてしまいそうな店だ。
スー・ルイスはロンドンの有名なショコラティエ、ポール A. ヤングのもとで修行し、2011年にパースのスビアコで店を開いた。その当時、すでに英国航空のハイライフマガジン(British Airways High Life Magazine)により世界のベストチョコレートショップ8店のひとつに選ばれている。
その後、現在のシティ中心地に店を移し現在に至っている。
スー・ルイスのチョコレートは甘みを極力抑えていて、オーストラリア人の砂糖をどっさりいれたお菓子の好みからすると、異端のチョコレートと言えるかもしれない。
それでも彼女がショコラティエとして有名なのは、味もさることながら、そのハーブや果物などの新鮮な材料との斬新な組み合わせ、そして全く防腐剤を使わない手作りの姿勢にもあるのだ。
味見もできるので、ひとつずつ小さなかけらを試してみるのも楽しい。
今回は、ちょうどできあがったチョコレート(一番上の写真を参照)も試せてラッキー。この可愛らしいハート型チョコレートは、実はお試し用で売り物ではな。
今回買ったのは、カルダモンと薔薇の花びらのホワイトチョコレート、そしてチリとカカオフレークのダークチョコレート。
白いチョコレートは赤い薔薇の花びらが映えて美しいし、歯ざわりもいいわたしの大好きな1品。そして、もうひとつはこの舌にぴりりと来るチリが楽しくて、今回もまた買ってしまった70%カカオ入りのダークチョコレート。わたしは、普段あまりダークチョコレートは食べないのに、これだけはお気に入りなのだ。
今回わたしの目を引いたのは、この丸いブラウニー。
普段はこの店でチョコレートしか買わないのだけど、このちいさくてどっしりとした素朴なケーキがとても気になり、ひとつ買い求めた。
こちらは中にプラリネチョコを入れて焼き上げ、上には塩味ピーナッツが散らしてある。ダークチョコレートとこのピーナッツの塩味が何とも言えない風味で、ねっとりとしたカカオの香りとともに、ああ、これぞ至福の瞬間。
どれも防腐剤を使っていないので「早めにお召し上がりください」と念を押されたけれど、3日と立たずにすっかりわたしの胃の中に収まってしまったのは言うまでもない。
ショコラティエSue Lewisのハンドメイドのチョコレートはどれも非常に美味しく、一度は訪れていただきたい店のひとつ。
★Sue Lewis Chocolatier★
住所:State Buildings, Corner St George’s Terrace &, Barrack St, Perth WA 6000
電話: 0452 423 323
営業時間:月〜金 10:00 – 17:30、土 10:00 – 16:00
パース駅から徒歩10分