【Dining AKASHI】パースで本格的な天ぷらが食べたいなら絶対に訪れるべき人気店

わたしが「食べ歩き」が大好きなのは、周知の事実。
レシピサイトを運営していることなんぞ知らないオーストラリア人たちは、「アンタ、一体いつウチでゴハン食べてんの?」と不思議がるけれど、もちろんウチで作る料理のほうが多いということに気づかないほど、わたしは結構カフェやレストランに行く。

さて、パースの情報サイト「Broad Sheet Perth」を見たら、Dining Akashiの記事が載っていた。2018年11月にオープンしたばかりのレストランだ。

 


参考
Dining Akashi Opens in ApplecrossBroad Sheet Perth

 

こんな記事が出たら、もうすでにお腹がなりそう。すぐに予約して出かけて行った。

 

実は車で通り過ぎてしまうほど小さい店

 

 

テーブルが8席、そしてカウンターが6席。トイレは隣の店まで行かなければならない。スタッフは3人、オーナーシェフひとりとホールにふたり。それでも、Broadsheetの記事が功を奏したか、平日のまんなかだというのにほとんどの席が埋まっていた。

夜のメニューにはアラカルトもあるけれど、客は全員ふたつあるコースメニューのひとつを注文しているようだ。刺し身抜きの安いコースもあるが、わたしたちはとりあえず75豪ドル(約6000円)のコースで。

コースの一皿目は蕎麦。
メニューを見たときに「ふーん、ソバね」と思っていたが、大きな間違い。夏のオーストラリアにマッチしたダシ汁のジェリーで、見た目も涼しい一品。

 

 

「混ぜてお召し上がりください」のスタッフの言葉に沿って箸で混ぜて食べてみたら、イクラとイカ、そして山芋の味が絶妙で、スプーンがついていないのをよいことに段々とゼリーから汁に溶けてきたものをずいっと飲んでしまった。美味しい。

二皿目は鴨の冷製、出汁卵とシュガースナップピー。

 

 

こちらも完璧な鴨のロースト冷製で、柔らかくダシの効いたソースに絡ませて食べると、鴨の味とダシが口の中でほうっと広がる。細かく皮に入れた包丁が縮まない鴨の脂を美味しく見せている。

三皿目はどうしても試してみたかった刺身。ナナガイ、ホタテ、オーシャントラウト、ヒラマサなど、シェフの選んだ新鮮な魚ばかり。ああ、至福の味。

 

 

天ぷらはひとつひとつ揚げたてが出てくる

 

オーナーシェフは他のテーブル用の天ぷらを揚げていたかと思うと、次の瞬間にはホールのカウンターで包丁さばきを見せながら刺し身を切り、握り寿司を作り、休む間もなく動いていてどうにか写真が撮れたのはこの瞬間だけ。すごいや。

 

 

さて、四皿目からは次々と揚げたてが出てくる天ぷら。ひとつずつ皿の上に置かれた天ぷらが何かを、日本語と英語でスタッフが教えてくれる。
このレストランの目玉とも言える天ぷらで、銅の天ぷら鍋で太白胡麻油を使い、煙が出るほど高温でカラリと揚げてある。

 

最初のお皿は車海老。

 

温かい天汁にはもちろん作法どおり大根おろしと生姜おろしが添えられていて、もうひとつ荒塩には山椒が混ぜられている。カラリと上がった海老は尾まで食べられて、ハフハフと言いながら一尾は天汁で、もう一尾は山椒塩で。

 

キスの天ぷら。

 

柔らかく油を吸ったナスとタケノコ。

 

鶏のもも肉。

 

ここでサッパリとした「箸休め」が出てきた。甘酢味噌で和えてある。

 

箸休めのあとに、また揚げ物が始まる。今度はホワイトソースをかけたマスの揚げ物。

 

そして、アナゴです。甘いソースが塗ってあったので、これは何もつけずこのまま食べた。

 

シメのカレーライスは蓋付きの茶碗で

 

コースメニューには書いてあったが、こんなふうに供されるとは意外で思わず「まあ、きれい」と声が出てしまった。

じっくり煮込んだ和牛のカレーにひとくちサイズのゴハンと枝豆が添えられている。日本茶の蓋付き茶碗がこんなふうに使えるとは。

 

コースはこれで終わり。最後に出てきたのは、この抹茶プリン。これがまたサッパリしていて、口の中に濃い抹茶の味が広がりる。

 

毎月変わる天ぷらコースがどうも気になる店

 

揚げ物がメインのコース料理で、高級揚げ油でカラリと揚げてあるのと繊細な突き出しと箸休めのせいか、不思議と胃にもたれもせず、本当に美味しく最後まで堪能することができた。

サービスをしてくれた二人の女性もとても感じがよく、メニューが毎月変わること(つまり月末に行ったわたしは、また来月違った味を楽しめるといういうこと)を教えてくれた。そして「Broad Sheetに出たからなんですね」とここ数日の混みように納得がいったようだった。

わたしたちの隣のテーブルに座ったオーストラリア人のカップルとおしゃべりをしたが、彼らも評判を聞いてやってきたようでやはり「また違うメニューを試してみなければ」と言っていた。

とても小さな店なので予約は必須。
メニューが毎月変わるので、ぜひまた行ってみたい。

MEMO

Dining AKASHI★
ホームページ:http://diningakashi.com/
住所:901 Canning Highway, ApplecrossWA
電話:(08) 6180 6109
営業時間:ランチ 11:30 – 2:00 (水曜日から金曜日)、ディナー 6:00 – 9:00(月曜日から木曜日) 6:00 – 9:30(金曜日と土曜日)、日曜日休
アルコールは扱っていないのでBYO(Bring Your Own)つまり持ち込みOK。チャージはワイン1本6ドル、ビール1本1ドル。