パースの有名なイタリアン・ファミリーと言ったら、ピスコネッリとレのふたつの名前が上げられると思う。
いや、ファミリーと言ってもマフィアなんぞではなく、この名前は食料品と酒の輸入卸業ビジネスとしての成功を意味している。ピスコネッリは1952年、レは1960年に最初の店をかまえているので、どちらも同じぐらいの歴史をパースに刻んでいる2大ファミリーなのだ。
さて、そのピスコネッリだが、スポンサーとして毎年不定期で何度かイタリアンスタイルのマーケットを開催している。
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卸売り倉庫の駐車場がマーケットに早変わり
ピスコネッリは卸業の会社なので、マウント・ホーソーンに食料品と酒の大きな倉庫を持っている。
その駐車場には今日だけは屋台が立ち並び、椅子とテーブルが出され、ピザやサンドイッチやアイスクリームなどを売る店も出されているのだ。
そして、わたしのお目当てはコレ。
その場でこじあけてくれる新鮮な生牡蠣。ソースもあったので醤油とチリとゴマ油のソースをいくつかにかけて、あとはレモンを絞って食べた。
小ぶりだがふっくらした身のとても美味しい生ガキ。南オーストラリア産のものだという。
ワインのようなお酒も買える一角があり、そこでは生演奏が始まっていた。
あ…これはディズニーの「わんわん物語」でトランプとレディーがレストランの裏でスパゲッティーをふるまわれ、コックのおじさんがアコーディオンを鳴らして歌っていたっけ。懐かしい。
倉庫の中も今日だけは小売りができるらしい
倉庫の中は、普段は卸業のひとたちしか入れない。つまり、卸しの数量(缶詰を100個とかソースの瓶を20本とか)で買えるひとたちだけが来るが、今日だけは違う。
ただし、チーズやハム類や菓子のみ。ほかは大口買いだ。
酒も買えるが、卸業者なので4リットル以上となっている。つまりワイン6本分だ。アルコール分の強いリモンチェロがとても美味しかったのでこれをどうしても買いたくて、抱き合せにできるワインを探してみた。
コロンとした瓶に入ったキャンティ。箱とラベルの絵がかわいい。
イタリア産のワインなのでコルク栓だ。最近のオーストラリアワインはそのほとんどがキャップになっているので、コルク栓は珍しい。
値段からみてもテーブルワインだが、開けてから1時間はそのまま置いて「息をさせる」こと、そしてほんの少し冷たい12度から14度の温度で飲むこと、と親切に書いてある。これを6本買った。普段飲みにしてもいいし、赤ワインの煮込みに使ってもいい。
チーズとサラミは試食ができる。
マンチェゴチーズとペコリーノ・ロマーノを試食してこれもカートに放り込み、今度はサラミのテーブルに行ってカチャトーラサラミのあまりの美味しさに「これだ!」と叫んで試食係のおじさんを笑わせ、ついでにコッパも食べてからそのどちらもカートに入れた。
実はそのあとレジの近くにあったこんなお菓子類も買ってしまった…。
イタリアの軽いお菓子は美味しいんだ…大好きなので仕方なく。
遅い午後の「ちょっと飲み」に…
生牡蠣と試食のせいであまりお腹がすいていなかったので、ランチは食べていない。
「それでは」と遅い午後の「ちょっと飲み」に友達を誘い、今日の戦利品でおつまみを作った。コッパ、サラミ、マンチェゴチーズ、ブルーチーズ。あとは冷蔵庫にあったもの。
4時ぐらいに始めて6時には皆帰って行った。持ってきてくれたワインを飲んでおしゃべりし、あとはゆっくり思い思いの土曜日を過ごすのもいいよね。
プロヴェドーレス・マーケットは年に5回
今まで気がつかなかったけれど、実はプロヴェドーレス・マーケットは年に5回ある。
今年2020年のスケジュールはコチラ。
- 4月4日土曜日 9:00 – 16:00(イースターマーケットなのでクラフトセールの屋台が20ほど増える)
- 10月10日土曜日 9:00 – 16:00
- 11月7日土曜日 9:00 – 16:00
- 12月5日土曜日 9:00 – 16:00(クリスマーケットなのでクラフトセールの屋台が20ほど増える)
天気のよい季節に開催されるし、にぎやかでほんの少しイタリアンな雰囲気が楽しめるので、機会があったらぜひ訪れてほしい。倉庫の中で買えるチーズやサラミも絶品。